税務調査って?一般的な流れ
⼀般的な税務調査の流れは…
まず最初に税務署から電話があります。
(1)電話連絡
通常は、税務署から顧問税理⼠に事前に電話連絡があります。その後、会社・税務署・顧問税理⼠と⽇程を調整して調査⽇を決定します。普通、⼤企業は別として2 ⽇間の⽇程で⼀⼈で来る事が多いようです。
(2)準備調査
調査官は、実際に税務調査に来る前に準備調査をします。まずは会社の決算書を⾒て、前年と⽐較して異常に増加⼜は減少した科⽬はないかチェックし、実地調査で重点的に調べるところを確認するのです。
(3)実地調査 – 税務調査の具体的な1 ⽇
第1 ⽇⽬ 調査開始(時間はだいたい10 時ごろから16 時)お互いの紹介、相⼿の⾝分証明書を確認します。今回の調査理由を聞きますが、調査官は、しばらくお邪魔していませんのでとか、差し障りのない返答しかしないようです。
午前中は会社の概況を聞き取りながら世間話をしてきます。この時に代表の家族や趣味などを聞いてきます。なごやかな雰囲気ですが、実はこの世間話から調査は始まっています。油断してつい余計な事をしゃべらない様に注意しましょう。
その後、お昼前後からいよいよ帳簿等を⾒て調査が始まります。途中でも質問してきますが、即答出来ない事は、無理に答えなくてもかまいません。「調べてから回答します」でかまいませんので、あやふやな返答はしないようにしましょう。16 時ごろに、1 ⽇⽬の問題点を質問して当⽇解決しない事は宿題になります。調査官は署に戻り、上司の統括官に報告して指⽰を仰ぎます。
第2 ⽇⽬ 前⽇の続きです。
最後に調査官の指摘事項を聞いて、その場で解決しない場合は、後⽇、電話か署に出向いて話し合いをして調査官の指摘事項に納得すれば修正申告を提出して完了します。
納得しない場合は署の出⽅次第で、お互いに協議することになります。
=ポイント!=
調査官にもいろいろなタイプがいます。なかには⾼圧的な調査官に出会うこともあります。
しかし通常は任意調査ですから、納税者の協⼒があって成⽴するものです。無礼な⾔動や振る舞いには堂々と抗議していいでしょう。
よく『調査官に⽂句を⾔うと睨まれて損をする』という話をききますが誤解です。⼤⼈しくしていると逆に付け込んできます。
=アドバイス!=
必要以上に敵対的になることもありませんが、怖がることもありません。⾃然体で対応すればよいでしょう。
調査対象期間は、普通は過去3 年分です。進⾏年度(未だ決算が確定していない年度)は対象外です。現⾦商売の現況調査については、別項に説明しています。
また、給与等の源泉所得税については進⾏年度も調査対象になることがありますが、⼈件費の調査の注意点は別項で説明しております。
・2015年7月11日 配信
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