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税務調査の権利、断ることはできない?

質問検査権と受忍義務

 

 

(1)法的根拠は『質問検査権』
聞きなれない⾔葉ですが、通常の任意の税務調査とは質問検査権そのものと⾔っていいでしょう。税法で規定されている「調査において必要があるときは質問して検査することが出来るという」この質問検査権を根拠に納税者の調査をしています。

裏をかえせば、会社は調査を延期出来ても調査そのものを拒絶することはできない、ということになります。そして、この質問検査権の解釈で税務署側と納税者側で争いが起きることがよくあります。
調査官の中にはこの質問検査権を拡⼤解釈して、何でもかんでも調査出来ると勘違いしてる⼈もいます。また残念ですが、受ける側の税理⼠も同じ様に考えている⼈が多いようです。

 

 

(2)じゃあ仕⽅なく調査は受けるけど、何から何まで⾒られる? ⾒せなきゃだめ?
ポイントは「必要性」の判断基準です。税務署側は、調査官の裁量で必要性を判断できると考えたいようです。調査官は、帳簿以外に「あれみせろ」「これみせろ」と要求してくる事があります。

しかし、最⾼裁の判例でも「必要性」に具体性と客観性を要求しています。ですから、ただ調査官に何でもかんでも無条件に⾒せる必要はありません。何の理由で何の⽬的でその書類等を⾒たいのか、調査官にその具体的な理由を確認しましょう。

 

 

=最⾼裁の判例=
最⾼裁 S48.07.10 …「当該調査の⽬的、調査すべき事項、申請、申告の体裁内容、帳簿等の記⼊保存状況、相⼿⽅の事業の形態等の具体的事情に鑑み、客観的な必要があるとき」に質問検査権を⾏使しうると判断しています。
ただでさえ貴重な時間を割いて調査を受けているのに、漠然とした調査で無駄な時間を費やされると本当に頭にきます。
でもこんな調査官は、裏を返せば無駄な調査に時間をかけて肝⼼なところを⾒逃すことも多いようです。経験不⾜の調査官とも我慢して付き合うとしますか…!?

 

 

=ポイント!=
確かに前述の判例がありますが、根本的な問題は税法の質問検査権の規定があいまいなところにあります。現状の法律では、税務署側の恣意的な判断による質問検査権の濫⽤がまだまだ⾒受けられるようです。とにかく、税理⼠や納税者が権利意識を⾼めていくしかないでしょう。


・2015年7月12日 配信


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